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製品名 |
Wax Breaker |
荷姿 |
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用途 |
舶用燃料油(MGO・MDO)の低温時における流動性悪化の改善 |
効果 |
低温流動性の悪い燃料油によるストレーナ閉塞、燃料タンクでの |
Wax Breakerは、一般財団法人日本海事協会(ClassNK)の鑑定書を取得しました。(鑑定書を見る)
近年、燃料油に含まれるワックス成分(長鎖の直鎖炭化水素など)が低温時に固体の結晶となって析出し、燃料油全体として流動性が失われることに起因する低温流動性トラブルが、 MGO(LSGO)やMDOに散見されています。
燃料油の低温流動性評価方法として、曇り点(CP:Cloud Point)/目詰まり点(CFPP:Cold Filter Plugging Point)/流動点(PP:Pour Point)があります。しかし、燃料油品質の規格(ISO 8217:2017)で規定されている項目は流動点(PP)だけであり、トラブル予測の判断に有効とされる目詰まり点(CFPP)には基準がないため、PPは問題なくてもCFPPの高い燃料油が供給され、ストレーナや清浄器の閉塞トラブルや燃料油ポンプによる燃料油移送が困難になるトラブルが発生しています。
Wax Breaker をMGOやMDOに添加することで低温流動性が改善され、これらトラブルを防止することができます。
ロウソクのロウに代表される冷えると固まる性質の油脂状の物質。燃料油に含まれるワックス成分は原油由来です。
燃料油に対する添加剤の推奨添加率(※)は、500~2000ppm(1/2000~1/500)です。
※エンジンルーム内最低温度 5℃で燃料油を使用可能にする添加率
1) 低温流動性の実用上の指標と言える目詰まり点(CFPP)試験に対する効果
MGOに対し、Wax Breakerを 500~2000ppm(1/2000~1/500)添加することにより、CFPPが 5℃以下になります。(次のグラフをご参照下さい。)
無添加では16℃であったMGOのCFPPが、Wax Breakerを1/500添加で4℃に改善され、ストレーナ目詰まりトラブルを防止できます。
2) 流動点(PP)試験に対する効果
MGOに対し、Wax Breakerを 500ppm(1/2000)添加することにより、PP がマイナス10℃以下になります。 (次のグラフをご参照下さい。)
流動点(PP)の改善はストレージタンクでの燃料油固形化トラブルを防止して、低温流動性の悪い燃料油を寒冷地においてもストレージタンクからの燃料油移送を可能にします。
燃料油の低温流動性について興味をお持ちの方、低温流動性の悪い燃料油によるトラブルでお困りの方は お気軽にお問い合わせ下さい。